【二重目的語】フランス語の目的語に代名詞がくるときについて解説!【間接目的語と直接目的語】

今回の記事は、フランス語の語順、特に「二重目的語」の場合について解説したいと思います!

人間
・フランス語の語順って本当にややこしい

・どういう順番なのか詳しく教えてほしい!

・例外も合わせて、例文と一緒に知りたい

 
 
こんな疑問に答えた記事になっています。フランス語の語順ってややこしくて理解しずらいですよね。でも大丈夫です!
なぜなら、意外とルールはシンプルだからです。
①:基本の語順
②:どんなときに例外になるのか
③:二重目的語を代名詞でとるとき

この記事はこんな感じの内容になっています。これを読めば、語順に関しての不安はだいぶ減っていると思いますよ!

それでは、さっそく見ていきましょう!

基本の語順の確認

わたしたちが普段から使っている日本語は、「格助詞」が名詞についていることによって、語順がバラバラでもある程度意味は理解できていると思います。

しかし多くの他の言語に言えることですが、語順は文の意味を決定するのにとても重要な役割を持ちます。なんとなくフランス語の語順は分かっている方でも、ここできちんと整理して理解していただけたらと思います。

 

  ライオン
話すね今から、フランス語の語順を、分かりやすくあなたに。
  人間
確かに語順バラバラだけど何言ってるかは理解できる!フランス語ではこんなにうまくはいかないんだね。

基本はこれ!

ではさっそく基本の語順を確認しておきましょう。

語順がどうなっているかを理解するには、まずフランス語の6文型を知っておく必要あります。フランス語の文型は6つに分類されていて、かならずこのどれかに当てはまります。

【フランス語の六文型】

  1. S(主語)+V(述語)
  2. S+V+A(属詞)
  3. S+V+COD(直接目的語)
  4. S+V+COI(間接目的語)
  5. S+V+COD+COI
  6. S+V+COD+A

この内容については、こちらの記事で詳しく解説しています。

ナンノコッチャとなった方は、まずはこの語順がベースとなるので、この内容を確認しておきましょう!

例外が発生する

上で示した6文型が基本なのですが、やっぱり例外あっての規則です。

たとえば、みなさんこんなフレーズは聞いたことがありますよね。

Je t’aime .(わたしはあなたを愛している。)

フランス語を勉強しようと思う方が好きそうなフレーズですね。でもこれ、ちょっとどういうこと?ってなりませんか?

文型は第三文型にあたるので、「主語+述語+直接目的語」の語順になるはずです。

でも動詞の後ろには何もないし、その手前に t’ という「あなたを(te)」らしきヤツがいます。

これが今回あつかう例外のパターンです。

語順は代名詞に注意

上でみたように語順が怪しくなる文というのは、代名詞がいるからなんです

「わたしはピエールを愛している」というのは、J’aime Pierre. で良いのに、「あなた」という人称代名詞が登場することによって順番が変わってしまったんです。

よってここからは、目的語に代名詞がくる時の語順について以下で説明していきたいと思います!これは3パターンあります。

  1. 直接目的語が代名詞のとき
  2. 間接目的語が代名詞のとき
  3. 直接目的語間接目的語が代名詞の時(二重目的語)

さーて、順番にいきましょう。

直接目的語が代名詞になるとき

直接目的語が代名詞になる、ということのイメージがなかなか持てない方は、先ほどの例文を思い出してみましょう。Je t’aime です。

直接目的語の特徴は、2つあります。

  1. 日本語では「〜を」と訳されることが多い。
  2. 前置詞が必要なく動詞の後にすぐ名詞がくる。

目的語が代名詞ではなかった場合、J’aime Pierre. となって、目的語 Pierre の前には前置詞がありません。

そして、日本語ではピエール「」愛しているというように、名詞に「を」というものを補って訳されます。

そしてこの「ピエール」部分が、あなた・わたし・彼・彼女のような代名詞に目的語が置き換わる時がある、ということですね。

これで、目的語が代名詞になるというもののイメージはできましたか?

このときの語順

このような条件がそろった場合、目的語は動詞の前にきます。いくつか例を挙げますのでしっかり理解していってください。

(例1)

  • Je donne le stylo. わたしはペンをあげる。
  • Je le donne. わたしはそれをあげる。

(例2)

  • J’achète le stylo. わたしはペンを買う
  • Je l’achète. わたしはこれを買う。

このように人称代名詞ではなく、モノの代名詞の場合は、それが単数なのか・複数なのか、男性名詞なのか女性名詞なのかを考える必要があります。

英語の場合はモノの場合は全部が it なのでちょっと違いますね。

さらに、動詞が母音で始まる場合はアポストロフが出てきて縮約した形になります。

ここだけ押さえておけば大丈夫です。

直接目的語の代名詞たち

それでは目的語の代名詞をまとめておきましょう。

次のような単語を使うときは、目的語ですが動詞よりも前にくるので注意が必要です。

わたしを me わたしたちを nous

あなたを te あなたたちを vous

彼を・モノ(単数の男性名詞)を le

彼女を・モノ(単数の女性名詞)を la

彼彼女らを・モノ(複数)を les

これで直接目的語がくるパターンの語順は完璧ですね!

間接目的語が代名詞になるとき

次は間接目的語についての説明に入ります!特徴は、目的語の中でもさきほどの直接目的語に当てはまらないものですので、以下のような特徴です。

  1. 日本語では「〜に」と訳されることが多い。
  2. 前置詞をなにか補って名詞がくる。

これもさきほどと同様に、動詞の前に間接目的語がきます。例を見ながら確認していきましょう。

(例1)

  • Je parle à Pierre. わたしはピエールに話す。
  • Je lui parle. わたしは彼に話す。

(例2)

  • Je présente à mes amis. わたしは友達に紹介する。
  • Je leur présente. わたしはかれらに紹介する。

間接目的語の代名詞は、直接目的語のときと同じかたちのものもあります。あとでそれはまとめるとして、間接目的語が代名詞になると動詞の前にくる、ということが理解できましたでしょうか。

間接目的語の代名詞たち

また同じように整理してまとめておきましょう。

「〜に」という人称代名詞です。これらを使うときは、動詞よりも前に置きます!

わたしに me わたしたちに nous

あなたに te あなたたちに vous 

↑上の4つは同じ形

彼に・モノ(単数の男性名詞)に lui

彼女に・モノ(単数の女性名詞)に lui

彼彼女らに・モノ(複数)に leur

間接目的語とその代名詞の形は、直接目的語のときと混同しやすいので、しっかり区別して把握しておきましょう!

両方あるとき

さて、今までは直接目的語が間接目的語かのどちらかが代名詞になるパターンでした。

今度は、両方とも代名詞になったパターンの紹介をします。

まずは例を見てください。

(例1)

  • Je donne le stylo à Pierre. わたしはピエールにペンをあげる。
  • Je vous le donne. わたしはあなたたちにそれをあげる。

(例2)

  • Je présente Pierre à mes amis. わたしは友達にピエールを紹介する。
  • Je le leur présente. わたしは彼を彼らに紹介する。

これを見ただけでは、なかなか法則がつかめないと思います。例1では間接目的語の方が前にあるし、例2では直接目的語の方があとにあります。

実はこれ、文法的な役割ではなくて、それぞれの単語によって順番が決まるんです。

つまり、直接目的語だから前にくるというのではなく、vousだから前にきて、leurだから後にきているんです。

ここでまとめておきましょう。

【二重目的語のときの語順】

  1. まず、me、te、nous、vous
  2. 次に、le、la、les
  3. 最後に、lui、leur

こういう順番になります。

話しながら意識するのはとてもむずかしいので、会話ではいきなり使おうとせず、この知識は文章読解のときなどに役立ててください。

とはいえ、ある程度組み合わせ」と「順番は限られています!

下の(1)(2)のどちらかになります!

まとめ

いかがだったでしょうか?いきなり完璧にするのは大変なので、何度も復習しながらマスターしてください!

ここで、全体のまとめをしておきます。

【全体のまとめ】

  • 基本は、主語+動詞+目的語の順番
  • 目的語が代名詞になったときは、主語+目的語+動詞
  • 二重目的語のときは、me、te、nous、vousle、la、les lui、leur

ややこしいですが、基本の文法だけ分かっておけば大丈夫です!

外国語は話していれば身につく、という人もよくいますが、なかなかこのような知識は身につきにくいかと思います。ですので、こまかいですが文法の勉強も大切にしていきましょう!

理論と実践のバランスですね。

ライオン 
Bon courage !

もう一度、あわせてこちらの記事もどうぞ。

 

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