今回の記事では、フランス語の現在分詞を使った表現である「ジェロンディフ」について解説していきたいと思います。
- ジェロンディフって聞いただけでむずかしそう
- これはどういう時に使えばいいか分からない
- 用法を例文と一緒に教えて欲しいな〜
②:基本的な意味=同時性
③:その他の訳し方について
この記事の構成はこんな感じです。これを読めば、もうジェロンディフについては理解できているはずです。
それでは、さっそく見ていきましょう!
ジェロンディフとは
それではさっそく、「ジェロンディフ」の説明です。まず、例文を見る方がはやいと思いますので確認しましょう。
意味は、「わたしはご飯を食べながらテレビを見る」です。
これが、ジェロンディフを使った例文です。 のところがポイントですね!
さきにまず重要な点だけおさえておきましょう。
- en + 現在分詞の形で使われる
- 「〜しながら」という同時性を表す場合によく用いられる
思ってた以上に簡単な文法ですよね。「ジェロンディフ」なんていう謎な単語が出てくるからビビってしまいますが、「同時にしていること」についてはこれで言えちゃいます。
ただし、口語の場合に使われる表現なので、その点は覚えておきましょう!
現在分詞の作り方については、こちらを参考にしてください。
例文
先ほど見たように、これは簡単な文法なので実際に例文を見ましょう!
これもわかりますね。en écoutant のところが「ジェロンディフ」の形になっています。
なので意味は、「彼は音楽を聴きながら仕事をする」という感じです!
他の意味
さすがにこれだと簡単ですよね!なので、ジェロンディフが「同時性」を表す場合以外のパターンもあるので見ておきましょう。
意味は、以下のようなものがあります。
- 仮定
- 対立
ぶっちゃけこれ以外にも実は、様態・原因・理由などもあります。でもこの「仮定・対立」を覚えておけば問題ないかなと思っています。
理由については、ここから説明しますね。
様態・手段の使い方
→ Il gagne sa vie en donnant les leçons.
彼は、レッスンをして(=という手段で)生計を立てている。
原因・理由の使い方
→ En apprenant cette nouvelle, il a pleuré.
彼は、その知らせを知って(=それが理由で)泣いた。
これは、「原因」や「様態」という用法の区分が重要なのではないですよね。訳し方がそのようにすると「自然」というだけです。
むしろ、
- レッスンをするとき、生計を立てているとき
- 知らせを聞いたとき、泣いたとき
これが「同じ時間」の話だということが分かれば、「ジェロンディフ=同時性」ということの意味を広げてしまって、あとは自分で自然な訳にしてしまいましょう。
仮定と対立
ただし、仮定と対立だけは頭に入れておくといいと思います。
例を見ましょう。
【仮定】
En prenant un taxi, tu arriveras à temps.
もしタクシーを使えば、時間に間に合うでしょう。
【対立】
(Tout)En sachant la vérité, il a rien dit.
彼は真実を知っているのに、なにも言わなかった。
これらの文は、「仮定」や「対立」の意味を知っていた方が訳しやすいと思います!
ポイント整理
ジェロンディフの解説に関しては、「例を先に出してしまってから説明する」という方法をとりました。その方が分かりやすいかな、と思ったからです。
そのせいで、ポイントの解説があとからになってしまいますが、お許しくださいm(_ _ )m
覚えておくべきポイントは3つ!
- 副詞的な働きをする
- ジェロンディフの主語は、メインの主語と一緒
- 同時や対立を強調するために、tout がたまに使われる
最後の例文をもう一度とりあげます。
彼は真実を知っているのに、なにも言わなかった。
先ほど示した3点の確認です。
- 前半部分は、メインの動詞を修飾する働きがある
- 前半の「真実を知っているのに」の意味の主語は、後半の「彼」と同じ
- 強調の Tout
これでポイントの部分も、しっかり理解できたと思います。
まとめ
それではまとめです。
ジェロンディフ
→口語で使われる表現
- en + 現在分詞の形で使われる
- 「〜しながら」という同時性を表す場合によく用いられる
「対立」と「仮定」の意味を覚えておくと良い。
用法のポイントは以下の3点。
- 副詞的な働きをする
- ジェロンディフの主語は、メインの主語と一緒
- 同時や対立を強調するために、tout がたまに使われる
以上が、ジェロンディフに関しての解説でした!