今回の記事は、フランス語の「franglais」という単語について紹介します!
・英語とフランス語で似た単語ってあるの?
②:英語起源のフランス語について
③:英語とフランス語の単語
この記事の構成はこんな感じです。これを読めば、フランス語と英語の単語について理解が深まっているはずです。
franglaisとは?
それではまず、franglaisという言葉の意味を解説していきます!意外と耳にする機会がありますので、覚えておいて損はないでしょう。
簡単に言うと、以下のようなことです。
français(フランス語) + anglais(英語)
→ franglais
これでだいたいイメージできましたよね。フランス語のfrançaisと英語のanglaisが合わさった単語です。
これで、英語の単語がそのままフランス語として定着した表現のことを指しています。
- つづり → 英語のまま
- 発音 → フランス語風
このようなものが多いですね。
frenglish(フレングリッシュ)
一方で、frenglish という言葉があります。
これは英語で置き換えたら、
french + English
→ frenglish
こういうことなのですぐ分かりますね。こちらの意味は単純に、さきほどのfranglaisを英語で言ったバージョンです。
どんなものがある?
では、具体的に例を見ていきましょう。
franglaisの単語
まずは、franglaisの単語です。
以下のようなものがありますね。
- weekend
- parking
- ticket
- sandwich
これらの単語は、フランス語で普通に使われています。
ticket de parking などと言ったりしますから、もはや英語じゃんってなりますよね。
ちなみにフランス語として使うparking は、フランス語ではstationnement という単語で使われていました。
これはケベックなどでは今でも使われているようなのですが、フランス語話者のベルギー人の友人によると、少し古風な言い方という印象を受けるみたいです。
franglaisの文
実は単語だけを取り上げられることが多いようですが、文章でもいわゆる「英語風」に話すことはあります。
例えば、以下のような表現です。
- I agree. → J’agree.
- Long time, no see. → Longtemps, pas voir.
こんな感じで、
- フランス語の文に英単語を挟む言い方
- 英語の文をそのままフランス語に直訳していう言い方
このような表現があります。
英単語とフランス語単語
とはいえ、英語とフランス語でそもそも似た単語もたくさんあります。
- population 人口
- considération 考慮
- organisation 組織
- émotion 感動
- exportation 輸出
これらは、「ほぼ」同じつづりと意味ですよね。
- liberté 人口
- possibilité 可能性
- réalité 現実
- activité 活動
- variété 多様性
これらの単語は、英語の「ty」の部分がフランス語では「té」になっているだけです。
このようにフランス語を勉強する際に、英語の知識を生かすことは効率的なのでぜひ利用しましょう。
英語が公用語になる?
ここからは少し個人的な意見かもしれません。
このようにフランス語の場合は、「フラングレ」なんていうテーマで扱ってきましたが、日本語の場合は、扱うまでもないですよね。
ticket de parking が、もはや英語じゃん!って書きましたが、日本語でも「パーキングのチケット」って言ってますよね。
これは言い過ぎですが、もはや日本語では多くの英単語が使われています。
ジャパングリッシュ
さきほどフレングリッシュという話題を中途半端に書きましたが、ここで内容を持ってくるためです。
日本人が話す英語はジャパングリッシュと呼ばれますね。
同様に、
- シングリッシュ(シンガポールの現地語と英語)
- スパングリッシュ(スペイン語と英語)
このような言葉もあります。
わたしが先日行ったフィリピンでは、公用語としてタガログ語と英語がありますが、これらが混じったタガリッシュはテレビでも話されていました。
これでは、英語が分からないと理解できないわけですから、現地の人が話す言葉が消えていくのも時間の問題かもしれませんね。
フランス語の動き
最後にフランス語の動きを紹介します。
インターネットの普及によってemailという英語がフランスにも入ってきたとき、ケベック州政府は、これを意味する単語として courriel という代替語を提案して、今は浸透しています。
の赤字をとった単語ですね。
またアカデミーフランセーズでは、téléphone(電話)を tél. と略すことからきた mél. という略語を提案しました。
このように英語が浸透してきている現代でも、自国の言い方を提案する組織があることが、「自国の言語に誇りを持つ」ということにつながるのかもしれません。
言語は思考の枠組み
ある意味、わたしたちの思考は使っている言語に依存することが多いです。
そのため、多くの言語が存在しているということは、多くの思考のあり方が生まれることにつながるのかもしれません。
そういう意味では、やはり今でも多くの少数言語が消えていることは悲しい事実だし、世界が一つの言語で統一されるようなことがあると恐ろしいですね。
これについてはまた別で書こうと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました!