今回のページでは、フランス語を学習する人にとって大変理解が難しい項目、接続法 subjonctifについて解説していきます。
・実際に接続法を使う場面が知りたい
・接続法がどんなものかイメージ持てるように教えて!
②:接続法を使った文が持つ意味
③:実際にどんな場面でつかうのか
記事構成はこんな感じです。
この記事を読んだら、だいたいのイメージはつかめているはずですよ!
まず、覚えておきたいこと3つ
接続法がどんなものかを学ぶ前に、頭に入れておいて欲しいことがあります。
今から言う3点をしっかりと心に留めた上で、次に進んでいきましょう!
- 英語や日本語の文法で、置き換えて考えることはできない!
- とにかく、不確定なもの・自分の感情を表す表現で使う!
- 接続法も他の文法同様に、結局は使うときを覚えなければならない!
この3点です。
2つ目と3つ目は、接続法の具体的な説明になるのであとで詳しく見ていくとして、1つ目の点をここでは簡単にさらっと説明したいと思います。
知っている文法で置き換えて考えるのはやめよう
知っている知識で置き換えて、その言語の文法を理解する。
これは多くの人が語学を学ぶときにしてしまうものだと思います。
でも、フランス語文法の接続法については絶対に無理なので、その考えはやめましょう!!
実際にフランス語の文法も、持っている英語の知識で置き換えて、こんなふうに理解することはなかったでしょうか。
フランス語の過去表現を、英語で置き換える。
- 複合過去(passé composé)→ 過去形
- 半過去(imparfait)→ 現在完了形
- 大過去(plus-que-parfait)→ 過去完了形
などと比較しながら勉強した人もいるかもしれません。
しかし、フランス語の接続法をこのような感覚で理解するのは非常に難しいのです。
だから、簡単な方法はあきらめて、しっかりとどのようなものかを学びましょう!
自分の感情・不確定なものの表現とは?
それでは、どんな時に接続法で話すのかを考えていきましょう!
(例1)感情を表すとき
では、ここで話を分かりやすくするために例を出します。
以下のやり取りに少し付き合っていただきましょう。
この記事を書いているライオンさんは島暮らしに憧れています。
- 一人で島に遊びによく行く
- 魚釣りをしてぼーっとしたりする
- 釣った魚で燻製を作ったりするのが大好き
最近はソロキャンプのレベルも向上し、だれかを誘って遊びに行くことにしました。
この二人はバーベキューをしたり、外で淹れたてのうまいコーヒーを飲んだりして過ごしました。ライオンさんはそういうことが好きなので、もちろんこの日は楽しく過ごしました。
そして、こう言いました。
ここで1つ目のポイントです。
ライオンさんのこの発言は明らかな事実です。
自分が楽しかったという気持ちを事実として話しているので直接法を使います。
しかし一方、友達が本当に満足して楽しんだのかは、ライオンさんには知ることができません。
無理に合わせてしまったかもしれないし、外で虫にさされてもう二度とこんなことしたくない!と思っているかもしれません。
だからライオンさんが、君も楽しんでくれて良かった!と言いたい時はこのように言います。
ここが2つ目のポイントです。
「友達も楽しんでくれた」というのはあくまで事実かは不明です。
相手が楽しかったという気持ちを推測して話しているので接続法を使います。
全て直接法で、Je suis content que tu es content. と言ってしまうと、なんだか友達まで楽しんだことを「事実として」話してしまっている感じになるのです。
このような感情については、接続法を使って遠慮気味にしちゃっているということです。
とりあえずはこのような文法がある!ということを頭に入れておいてください!
(例2)不確定な要素のとき
二つ目の例を示してみましょう。
またか、と思われるかもしれませんが、以下のやり取りにお付き合いお願いします。
今度は二人が日常に戻っているときに、こんな議論をし始めました。
山登りやキャンプって、危険なことだと思う?
確かに物事は良い面だけではありませんよね。
楽しい反面、危険と隣り合わせのこともあるでしょう。
でも、これらの状況を総合した上で、ライオンさんはこのように発言しました。
このライオンさんの発言は、「わたしはキャンプは危険だとは思っていません。」という意味です。
ここで、ポイントきました。
〜〜じゃないと思う!という意見は、主観的なものというニュアンスがあります。言ってしまえばただの個人の意見です。
このような意見・判断を表す動詞が否定形で用いられているとき、接続法を使います。
penser や croire などの動詞が、否定形で用いる時は que 以下の文章は接続法を使うということを覚えておきましょう。
でももちろんそれで大怪我をした人はたくさんいると思うし、本当の意味で安全な生活はないかもしれません。
でもだからといって、キャンプが危険だ!とは思わないのです。
このようなニュアンスを、 que 以下に接続法を用いることでで表現しています。
誰がどう見ても客観的な事実として、論理的にキャンプは危険でない!というわけではないからです。
でも結局は使うときを覚えよう
以上の2つの例で、なんとなく接続法がどのようなものかは理解できたでしょうか。
ややこしいと思われるかもしれませんが、これも難しく考える必要はありません。
結局はどんな時に使うのかを覚えなくてはいけません。
ネイティヴじゃないわたしたちにとって、語学の習得は地道な努力が必要です。
全部まとめて一気に覚えるのは簡単じゃないですが、ここではよく使う接続法を用いる時の例を示したいと思います。
必要性があるとき
Il faut que 〜
これは、〜しなければならない。という時に使います!
Il faut que je parte demain. 明日出発しなければならない。
願望の動詞の que説以下
- vouloir
- souhaiter
- desirer
このような動詞の後にque説が来る時は、以下は接続法になります。
最上級の形容詞
C’est le plus petit chocolat que je connaisse.
これはわたしが知っている中で一番小さいチョコレートです。
接続詞の以下
これは絶対に地道に覚えなければなりません。不確定な要素だから〜とか、個人の感情だから〜とか考えてる場合じゃありません。
- avant que 〜 〜の前に
- jusqu’à ce que 〜 〜までに
- afin que 〜 〜のために
- pour que 〜 〜のために
以上が簡単ではありますが、接続法を使う時の例です。簡単に説明してみましたがいかがでしょうか。
とにかくこれについてはここで全部を挙げていくというよりも、文法書で一通り確認したり、接続法がでたな!と思ったら調べてみる方が身につきます。
引き続きがんばりましょう!
(接続法)