今回の記事では、フランス語文法の「受け身の用法」について解説していきたいと思います。
- 受け身ってどんなときに使うの?
- 前置詞deとparの使い分けが分からない〜
- いろんな表現をまとめて教えて欲しい!
②:1つずつ解説していく
③:前置詞deとparの使い分けについて
この記事の構成はこんな感じです。これを読めば、もう受け身の表現ついて理解できているはずです。
それでは、さっそく見ていきましょう!
受け身の表現とは?
それではまず、「受け身」の表現とはどのようなものか、という点を押さえておこうと思います。
これは簡単にいうと、
表現のことを言います。
ん〜、分かるようで分からないような言い方ですね。まずは日本語で例を見ながら考えていきましょう。
この場合、動作の主は「わたし」で、「本」は書くという動作を受けた側になりますね。
こうなると先ほどの文を、動作を受ける「本」に焦点を当てた場合、
このような表現になります。これが、受け身です。
これを別の言い方で、以下のように呼ぶこともあります。
- 動作主の方に焦点が当てられている:能動態
- 動作を受ける側に焦点が当てられている:受動態
3種類の「受け身」表現
こういった「動作を受ける側」に焦点を当てて文を作りたいとき、フランス語では以下の3パターンの表現があります。
- être + 過去分詞
- Onを主語にする
- 代名動詞を使う
これらについて、順番に見ていくことにしましょう!
基本の使い方
まず1つ目は、ベーシックな方法です。使い方の基本は、以下のような文になります。
例文を見てみましょう。
(例)
Tout le monde réspecte Monsieur Yamada.(能動態)
みんなが、山田さんを尊敬している。
→ Monsieur Yamada est réspecté de tout le monde.(受動態)
山田さんは、みんなに尊敬されている。
主語と目的語が入れ替わることで、「動作を受ける側」に焦点が当たった表現になっていますね。
また、以下のような文も見てみてください。
(例)
Je suis frappé(e) par toi.
わたしは、あなたに叩かれる。
ここで、ポイントは2点あります。
- 過去分詞は、主語と整数一致する
- par, deのあとは、人称代名詞の場合は「強勢形」を使う
parとdeの使い分け
あとは、「parとdeの使い分け」だけ確認しておきます。
ということを頭にまずは入れておきましょう。
その上で、
- par:行為の時間が短い(=一時の動作)
- de:行為の時間が長い(=感情や状態などの継続した動作)
これが、使い分けの基準です!
このような一時的でない動作を表す動詞を使う場合だけ、deを使うということです。
Onを使う場合
次に、Onを使う場合を見ていきましょう!
La cuisine française est aimée.
フランス料理は好まれている。
このような受け身の文は、シンプルに主語を「on」にすることで、同じような意味を表現することができます。
On aime la cuisine japonaise.
代名動詞を使う場合
最後に、代名動詞を使う場合を紹介します。
Le français se parle en France.
フランス語は、フランスで話されている。
代名動詞を使った表現については、こちらの記事で解説していますので、ぜひ一緒にチェックしてみてください!
3種類の表現はどう違う?
ここまで3種類の表現を見てみましたが、一応、「どう違うのか」という点を簡単に押さえておきましょう!
これが重要なポイントです。
être+過去分詞の表現では、「だれによってなされたのか」という点をはっきりと表示する場合に使われます。
たとえば、「(作品名)は、(作者名)によって作られた」のような感じですね。
一方、代名動詞を使った表現では、そこまで動作主の存在は大きくありません。
まとめ
ここまでが、フランス語の「受け身表現」に関する解説です。
最後にまとめをしておきましょう。
受け身表現3種類
- être + 過去分詞
- Onを主語にする
- 代名動詞を使う
前置詞の使い分け
- par:行為の時間が短い(=一時の動作)
- de:行為の時間が長い(=感情や状態などの継続した動作)
以上で解説は終わりです!
最後まで読んでいただきありがとうございました。