今回の記事はフランス語の「数量」に関するいろんな表現をまとめて解説していきたいと思います!
・そういうときは複数形を使うの?
・単語は知ってるけど、例文と一緒に学びたい
②:覚えておくべき表現
③:文法的な使い方
この記事の構成はこんな感じです。これを読めば、今までの知識がだいぶ整理されているはずですよ!
数量表現について
まずは、数量表現というものについて触れておこうと思います。
例えば、「わたしはペンを持っている」と言いたいときを考えてみましょう。このとき、ただペンを持っているということだけでなく、
- 1個のペン
- 100個のペン
- たくさんのペン
- 少しのペン
- 十分な量のペン
などの言い方ができます。このように「どれぐらいの量なのか」という「数量」を説明する役割を持つのが、「数量表現」なのです。
これらをフランス語でどうように言えばいいのかという点を、今回は見ていきます!
2種類の表現
先ほど挙げた例でも分かると思いますが、大きく分けると2種類に区分されます。
- 不定の量を表すもの(例)たくさんの、少しの
- 確定した数量を表すもの(例)1個の、3番目の
この2種類のうちでも、1個目のもの、つまり「不定の量を表す表現」を今回は整理してまとめていこうと思います!
ちなみに、2個目の確定した数量を表すものは、「数詞」と呼ばれます。こちらの方の使い方に関しては、別の記事で解説していますのでそちらを見てください。
覚えておくべき表現
それでは、さっそく覚えておくべき表現をまとめていこうと思います。
ざっくり、以下のものを覚えておけばいいでしょう!
- trop de 〜 多すぎるぐらいの
- beaucoup de 〜 たくさんの
- plein de 〜 たくさんの、いっぱいの
- plusieurs de 〜 いろいろな
- pas mal de 〜 たくさんの
- assez de 〜 十分な
- quelques 〜 いくつかの
- un peu de 〜 少しの(あることを強調)
- peu de 〜 少しの(ないことを強調)
思ったよりもたくさんありますね!
順番に、使い方を例文とともに以下で確認しておきましょう。
具体的な使い方
可算名詞かどうか
これらは「どれぐらいの量」かということを説明する働きがありますが、上で挙げた表現は全て、名詞を修飾するはたらきをします。
つまり、この表現の後にくるのは名詞です。
なのですが、その名詞の形はその名詞の特徴と大きく関係しているので、まずはその点を整理しましょう。
- 数えられる名詞(可算名詞)→ 複数形で使う
- 数えられない名詞(不可算名詞)→ そのまま使う
複数形で使うということは、名詞の最後にsをつけるということですね。
まずはこの点をしっかり頭に入れておかないといけません。
trop de, assez de
まずは、あっさりした簡単なものからいきましょう。これらは、可算名詞も不可算名詞もあとにくることができます。
- 数えられる名詞(可算名詞)→ 複数形で使う
- 数えられない名詞(不可算名詞)→ そのまま使う
なのでこのルールにしたがって使います。
(例)
- Il reste encore assez de jours. まだ十分な日が残っている。
- J’ai bu trop d’alcool. アルコールを飲みすぎた。
簡単ですよね。
- 数えられるものは名詞を複数形にすること
- 名詞が母音で始まる場合は、de が d’ になること
これらを意識しておきましょう。
beaucoup de, plein de
次に、「たくさんの」という表現を見ていきます。
- beaucoup de
- plein de
この2つの表現は、ほとんど同じだと思って大丈夫です。使い方も同じです。
あとにくる名詞は先ほどと同じように、「可算名詞」も「不可算名詞」もきます。
(例)
- J’ai beaucoup de choses à faire. やるべきことがたくさんある。
- Il y a plein de chance. いっぱいのチャンスがある。
pas mal de
「pas mal de 〜」というのは、あまり文法書などでも取り扱っていない表現ですね。でも、この表現はフランス人から聞くことも実際多いです。
- beaucoup de
と同じ意味です。「たくさんの」です。
(例)
J’ai vu pas mal de trucs. たくさんのものを見た。
plusieurs de
これは「いろんな」という意味です。
あとにくるのは「可算名詞」しかきません。
(例)
On a plusieurs de problèmes. 我々はいろんな問題がある。
quelques
これも、「いくつかの」という意味ですから、先ほどと一緒であとにくるのは「可算名詞」だけです。
(例)
Ça prends quelques heures. それは数時間かかる。
peu de, un peu de
これだけは、使い方をちゃんと確認しておかないといけません。
まず意味の使い方です。「少し」という表現は同じですが、ニュアンスは全く逆です。例文を見た方がはやいかもしれないので、先に見てもらいましょう。
(例)
- J’ai un peu de temps. 時間が少しある。
- J’ai peu de temps. 時間が少ししかない。
このように、un がついた方が「ある」ということを強調する肯定的な表現で、ついていない方は「ない」ということを強調する否定的な表現です。
そして次に、文法的な使い方は以下の通りです。
peu de 〜
- 可算名詞
- 不可算名詞
un peu de 〜
- 不可算名詞だけ
このようにあとにくる名詞の形が異なるので、この点は要注意です。
「少しある」と言いたい場合は、不可算名詞だけです。数えられる名詞の時は先ほど見た「quelques」を使います。
- 少しある:un peu de + 不可算名詞
(例)少しの時間 un peu de temps - いつくかある:quelques + 可算名詞
(例)少しのりんご=いくつかのりんご quelques pommes
まとめ
以上が、フランス語の「数量表現」についての解説です!
ここでまとめをしておきます。
数量表現=「どれぐらいの量か」を表す言い方:2パターンある
- 不定の量を表すもの
- 確定した数量を表すもの
今回は取り上げたのは、1つ目の方の表現
一覧は以下の通り
- trop de 〜 多すぎるぐらいの
- beaucoup de 〜 たくさんの
- plein de 〜 たくさんの、いっぱいの
- plusieurs de 〜 いろいろな
- pas mal de 〜 たくさんの
- assez de 〜 十分な
- quelques 〜 いくつかの
- un peu de 〜 少しの(あることを強調)
- peu de 〜 少しの(ないことを強調)
注意点は、
「可算名詞」と「不可算名詞」の区別を意識する。
こんなかんじです!あとはしっかり復習をしておいてください。