今回の記事ではフランスに1年間留学して感じた、わたしなりの留学のメリットについて書いていきたいと思います。
参考になるかは分かりませんが、もし留学を迷っている方やどんなものか気になる方の参考になれば幸いです。
それではさっそく本題に入っていきましょう。
簡潔に3点をまず言おう
まずいきなり、わたしが感じたメリットを3点挙げてしまいましょう。
それをお伝えした上で、具体的な説明を後にしていきたいと思います。
留学のメリット3点はズバリこちらです。
- 知りたかったこと・興味のあったことを知るために行く
- 知らなかったこと・興味のなかったことを知るために行く
- 興味に関係なく知るべきことを知るために行く
これがわたしが感じた留学のメリットであって、価値観が変わるだの、日本で外国人と話してマウンティングがとれるなどということではありません。
フランス語を勉強していると、お菓子屋さんや美容室の店名にフランス語が用いられていたり、プレゼントのラッピング紙にフランス語が用いられていたりするのを見て説明したくなったりします。
でもここで、「これはフランス語で言うと〜」などと言っていると、個人的にすっげー痛い奴になるので注意しましょう。
具体的な話
まずは簡単に3つ紹介したので、雑談は置いておいて具体的な内容の説明をしていきたいと思います。
メリット1
メリットの一つ目は、
自分のやりたかったことを勉強しに行けたこと
です。
ですので、結構ありがちな当たり前のことかもしれません。
語学の習得
これはわたしの中で一番の目的でした。
とりあえずフランス語を日常レベルでもいいから話せるようになりたい。できればより流暢に話せるようになって、フランス人の友達を多く作りたい。
留学する人の中では、インターンシップやボランティアなどの自分のやりたいことを目的に行く人は多いかもしれませんが、自分はもう少しアカデミックな意味で、フランスの大学で勉強するのに必要な語学力をつけることが目標でした。
この留学を通して、フランス語をある程度かもしれませんが話せるようになりました。
また、日本でフランス語の文献を読んだり、次になにかフランス語でやりたいことが見つかった時の基盤ができたと自信を持って思えるのは大きなメリットです。
異文化体験
これも留学の目的の中でもありがちで、逆に言えば少しあやふやな目的のように思えるかもしれません。
でもこれは意外と重要で、単純に文法や単語を知っているということよりも、外国で外国人と話すにあたって、
「しっかりと自分の思いを伝えることのできるメンタル」
というのはそれ以上に大事だったりします。
たとえば当たり前のことではありますが、相手になにかを伝えようと思った時、自分の伝えたいことをしっかり伝えることよりも、相手のことをまず知る姿勢が重要です。
日本の文化について話す場合でも、日本人に対して話す時とフランス人相手に話す場合とでは説明の仕方は大きく異なってきます。
なぜなら、知っている背景知識の量に差があるからです。
このようにまずは相手について知ることが重要なわけで、自分がフランス語を使ってフランス文化の中で生活するという経験が、フランス人とのコミュニケーションをより円滑にしている点は、わたしにとって留学のメリットだといえるでしょう。
メリット2
海外での生活は、もちろん自分が知ろうとしていなかったことにも多く接触します。
興味のない分野のことを知ることができた
それによって得られるものがメリットの2つ目です。
適応能力の向上
まずは、異文化に対する適応能力が身につきます。
留学に行く前には特に気にもしていなかったのですが、フランスでは鉄道機関のストライキが頻繁に発生し、乗りたかった便に乗れないことなんてザラにあります。
ほかにも、日本にいる時よりも思いがけない展開になる機会が多く、さらにその問題を解決する難易度も日本にいるときよりもアップしていることが多いです。
そのようなときに毎回テンパっている場合ではないので、冷静に判断しその場に適応することが大切です。
なんだかんだ留学を終える頃には、乗れない電車の便があったときも、代わりの便でファーストクラスの席に変えてくれ、ぐらいは言えるようになりました。
視野が広がる
これは就活の自己PRで数週間の留学経験のある大学生が言いがちな、
- 「留学して価値観が変わりました」
- 「海外で生活して視野が広がりました」
などの意識の高いものではありません。
わたしは自分の視野を広げてくれるものの一つとして、人間関係があると思っています。
この人間関係が、海外にいるときと日本にいるときとでは結構違いました。
簡単に言うと、日本でもそうかもしれませんが外国で友達を作る方が自分にとってはより難易度が高いです。
日本にいたら絶対こいつと絡まないだろうな
というやつともチャンスさえあれば意外と友達になったりします。
なのでそういう意味では、いろんなジャンルの人とも交流することができ、いろんな考えを知ることができて良かったとは思います。
でも、日本にいても工夫次第でいくらでも自分で広げられるものだとは思います。
単純にフランスにいたときの方が人間関係の幅を広げる機会が増えた、という点では自分の中でメリットです。
メリット3
日本で報道されていないこと山の如し
- 移民問題
- テロのこと
- ヨーロッパの政治
世界には毎日多くの事件があって、その多くは日本では報道されていないということに気づくことができます。
フランスにいたら明らかに日本にいるよりも多くその事実に直面します。
実際にフランスにいるときに大きいテロがあったときもありますし、移民勢にスリで財布やスマホをとられる友人も多くいました。
日本にいたら平和ボケするというのはあると思います。
それは本当に世界が平和なのかどうかとは、あまり関係ないように思います。
昼のワイドショーでは、芸能人のスキャンダルにコメンテーターが同じような主張ばかりしていていますが、世界にはもっと問題は山積みであって、議論すべき話題はたくさんあることに気づきます。
そのような知っておくべき現実に触れることができたのは大きなメリットです。
今までの常識を疑う目を持てる
これは自分の文化に固執するでもなく、異文化を迎合するでもない考えを持つということです。
考えてみたら当たり前ですが、日本の田舎には日本の田舎に独特の常識があり、日本には日本独特の常識があります。
同じようにアジアにはアジア独特の雰囲気を感じられたりもするでしょう。
このように自分がいる環境を変えるだけで、意外と今までいた環境に独自の常識があり、その考えに縛られていたという事実に気づくことがあります。
このような常識に縛られないような考えは、日本で苦しい思いをしているときに思い出すだけで楽になりますし、なんかあったらとりあえず苦手な環境から飛び出せばいいという極端な覚悟は、自分を強くしてくれる気がします。
まとめ
具体的に説明しましたが、ここで改めで3点を振り返りたいと思います。
- 知りたかったこと・興味のあったことを知るために行く
- 知らなかったこと・興味のなかったことを知るために行く
- 興味に関係なく知るべきことを知るために行く
これがわたしが思う留学のメリットであり、深く考えた上でやはり留学は経験してみて良かったと思います。
行けばただ価値観が変わるなんていう甘ったれたことは思いません。
重要なことは、行って感じたことを次の生活にどう活かしていくかの方が重要だからです。
その意味では、自分は留学によって変わったのではなく留学で得た経験をもとに、その後の生活で少しずつ消化しながら変化していったのかもしれません。
語学の習得は非常に楽しいものであり、それだけで少し自分が大きくなった気持ちにさせてくれますし、それはそれで確かにいいことなのですが、
重要なのは何語を話せるかではなく、言葉を使って何を話すかが重要です。
自分は外国語学習や異文化に触れることはこれからの生活でも続けていきたいと思っているので、また一生懸命頑張りたいと思います。
この記事が誰かのなんらかの参考になれば幸せです。