今回の記事では、フランス語の「見る」という意味の動詞について解説したいと思います。
外国語学習をするとき、日本語をベースに考えてしまうと、フランス語の単語を日本語訳したものだけを覚えてしまいがちです。
voir 見る、regarder 見る、のようにです。
でも言うまでもありませんが、
訳というものは完全にイコールの意味になることは難しい
ということは覚えておかないといけません。
ですので、単語が持つニュアンスを重視しながら、単語の違いを解説していきたいと思います。それではさっそく見ていきましょう!
「見る」という単語
さて、フランス語で「見る」という単語は2種類ありますね。
regarderとvoirです!
この違いはしっかりと理解しておきましょう!
ズバリこの違いは、「見る」という行為が意識的か意識的じゃないかという違いで使い分けます。
意識的というとなんだか分かりにくい言い方ですが、要は
- 「見ようとしている」
- 「自然に見える」
この違いですね。
・自然に見える…voir
regarder → わざわざ自分で積極的に見る
voir→まわりの景色が自然に目に入る
英語で言う、look atとseeの関係に似ていますね。
ここからは例文も交えながら詳しく見ていきましょう。
regarder
先ほども確認した通りregarderは「意識的に注意して見る」という意味です。
普段わざわざ意識して見ているものや、意識しないと目に入らないものには、この単語を使いましょう!
例文
まず、意識して見ているものと言えば、知りたいと思っている「情報系」のものですね。例えば、テレビや時計などです。
- regarder la télévision(テレビを見る)
- regarder ma montre(自分の時計を見る)
あと忘れてはならないのが、「スポーツ観戦」系の言い方です。
英語だと、look atでもseeでもなく、watchという単語があります。これはregarderを使いましょう!
- regarder un match de football(サッカーの試合を見る)
また、「よ〜く見る」という意味が派生して、
「よく考える」
という意味で使うこともあるので覚えておきましょう。
たとえば、「火加減見といて!」って日本語で言われた時も、ただ「見ておく」のではなく、「見て考えて調節する」という意味まで含めて使われていますよね。
- regarder les conséquences de cette décision(この決定の影響を考える)
voir
さて、次はvoirです。これは、なにもしなくても視界に入り込んでくるものに使います。
例文
まず、風景の一部になるものはわざわざ見ようとしなくても目に入ってきますね。
- voir le mont Fuji(富士山が見える)
- voir la tour Eiffel de ma fenêtre(窓からエッフェル塔が見える)
同じような意味ですが、実際に視界に入っていなくても、夢で見た場合や、想像できる・思い浮かぶというときもvoirを使えます。
- voir l’avenir 未来を予想する
あと使用頻度が高い場面としては、「人を見る=会う」という表現です。
- Samedi, j’ai vu Monsieur Yamada.(土曜日、山田さんを見た。)
- Viens me voir demain.(明日会いに来て)
さらに意外とよく使うのが、「わかる」という意味です。話していることが見えてる?っていう感じですね。
- Tu vois ? (分かる?)
- On verra bien.(これから分かるよ)
まとめ
理解できましたでしょうか。最後にもう一回まとめておきます。