今回の記事は、フランス語のよく使う表現 Je parle français. について書いていきたいと思います!
・ニュアンス的なものを知りたい
・とにかくネイティヴはどう言ってるの?
②:それぞれの解説
③:ポイントとなる冠詞についての説明
この記事は、こんな感じの内容になっています。
この記事を読んだら、もう悩む必要はないと思います!
疑問点
そもそも、このフレーズはわたし自身がものすごく疑問に思っていたことなのです。
以下では、当時わたしが感じていた疑問に沿って、順番に説明していこうと思います。
考えられる言い方3つ
それではまず、フランス語を勉強し始めたばかりの自分が考えるであろう「フランス語を話す」というときに思いつく表現をあげてみましょう。
ちなみに以下のこれらは全部正しく、文法的に間違いということではありません。
- parler français
- parler le français
- parler en français
それぞれの解説
それでは、さっそくそれぞれの解説をしていきたいと思います。
parler françaisとparler le français
Je parle français. と Je parle le français.
この二つが意味しているものは、実は同じ意味です。
ともに「私はフランス語を話すという」私たちが持っている能力をいうことができます。
ですが、フランス人はparler françaisの方を使います。
わたしがフランスに留学していたときにも、フランス人からparler le françaisと聞いたことは一度もありませんでした。
そればかりか、parler le français と言ったときに、parler français と訂正されたこともあるので、le を言わない方が普通なのでしょう。
注意点
同じように「フランス語」を目的語にとる動詞としては、
- apprendre le français
- étudier le français
- comprendre le français
などがよく使う動詞として思い浮かぶと思います。
このときは必ず定冠詞 le とともに使うようにしましょう。
parler en français
これは上の表現と比べてかなり頻度は下がり、より細かい状況のときだけに使います。日本語で言うならば、フランス語「で」話すということができます。
例を挙げると、
Pendant la conférence, nous avons dû parler en français pour que tout le monde comprenne.
みんなが理解できるように、会議中は私たちはフランス語で話さなければならなかった。
またこのような場面においても、もしparler françaisで言ったとしても間違いではありません。
冠詞について
ここで重要なことは、冠詞についての理解です。
この冠詞たち、簡単にいうとこんなイメージです。
- 定冠詞→同じイメージを持っている、具体的なアレ
- 不定冠詞→共通のコレ!ってものはないけど、いわゆるアレ一般
- 冠詞なし→なんもイメージできねえ、抽象的
つまり、定冠詞(le)には、話し手と聞き手が、特定の同じものを連想できるという前提で使います。
なので、これはみんなが認めるいわゆる「フランス語」を話すというイメージですね。
だから、日本人が勉強して話すには、parler le français もありえますが、フランス人はparler français と使うのでしょう。
おまけ
個人的な主観かもしれませんが、「わたしはフランス語を話せるよ」というとき、いわゆる流暢でペラペラに話せるというか、少なくともスムーズな会話ができるレベルを指して使います。
しかし、フランス人が Je parle japonais というとき、必ずしもそのようなレベルには到達していなくてもこう言っているところを何回もみてきました。
控えめに言っても、自分はそのレベルで「わたしはフランス語を話せるよ」とは言わないだろうなという感じです。
フランス人のプライドの高さからなのか、日本人の謙虚さからなのか、完全にわたしの個人的な独断と偏見なのかは分かりません。もしかしたらここに、冠詞のニュアンスがあるのかもしれません。
でももし、フランス人に Tu parles français ? と聞かれたら、少々不安でも自信を持ってOui ! と言って良いかもしれませんね。