【フランス語の過去時制】半過去・複合過去・大過去・単純過去・前過去をざっくり解説!

今回の記事では、フランス語の過去時制、「半過去・複合過去・大過去・単純過去」についてザックリ解説していきます。

 

人間
・フランス語ではどんな時制があるか知りたい

・時制が多すぎて混乱してるから整理して覚えたい!

・それぞれの時制がどんなものかざっくり教えて!

 
 
こんな疑問に答えた記事になっています。
複合過去半過去などという言葉がなじみのない方にとっては、フランス語の過去時制をいきなり理解するのは難しいかもしれませんよね。
ここでは、文法を学び始めて過去時制はどんなものがあるのかという概観を知っておきたい人に向けて書いていきたいと思います。
①:まず、ざっくり5種類挙げる
②:日常で使うもの3つ紹介
③:それぞれの具体的なイメージ

記事構成はこんな感じです。

この記事を読んだら、だいたいのイメージはつかめているはずですよ!

それでは、さっそく見ていきましょう!

まず5つの時制がある

まず最初に頭に入れておくべきことは、フランス語の文法の過去時制は5種類あるということです。

それは以下の5つです。

半過去・複合過去・大過去・単純過去・前過去

いきなり文法用語だけ言われても混乱するかもしれませんが心配ご無用です。

なぜならこれら全てをマスターしていなくても、日常会話に問題ないからです。

とりあえずここでは、5つの過去時制があると理解しておきましょう。

実際に使うのは3つ

日常で使うのは、半過去・複合過去・大過去

まずは実際に日常会話に出てくる時制から覚えておきましょう!

それはズバリ、

  1. 半過去(imparfait)→完了してない動作について
  2. 複合過去(Passé composé)→完了している動作について
  3. 大過去(Plus-que-parfait)→完了した動作よりも前の動作について

この3つの時制です!

とりあえず会話の上達のみを目指す場合は、まずはこれらの時制をしっかり学んでください。

それぞれの時制については詳しくまたあとで解説します。

とりあえず半過去・複合過去・大過去という3つの時制が会話には重要

単純過去・前過去は文学のみ!

次に、会話にはもう使われていない時制について見ておきましょう。

それは、下の2つです。

単純過去(passé simple)前過去(passé antérieur)

これは本当に文学作品を読みこなしたい人だけでいいです

日常生活でもビジネスでもまず使うことはありえません。

わたし自身もフランスで日常生活を送ったり、フランスの大学に通ったりしていましたが、一切聞くこともないです。

ということなので、苦労して活用を身につける必要もないと思います。

作品中にこれらの表現が出てきたときに、「なんだこれは!」とならないように、「あ、これは今は使われていない過去の時制だ!」と分かればそれでいいと思います。

フランス語を話せるようになりたい!というモチベーションの人は、この2つはぶっちゃけスルーで大丈夫

ひとつずつ解説!

それではここからはいよいよ過去時制の具体的な説明をしていきます。

この記事ではそれぞれの活用を学ぶというよりも、どんなときに使うのかということを理解するための内容です。

前過去と単純過去(覚えなくていい)

単純過去と前過去はセットで説明したいと思います。

なぜなら、単純過去は単独でも登場しますが、前過去は単純過去とセットで登場するからです。

ではまず単純過去ですが、ポイントは2つあります。

それは「1回きり」と「客観的」です。

現在の出来事とは関係がなく客観的で1回きりのもの、というと例えば何があると思いますか?

それは、「歴史的な事実」でしょう。

例えば、「デカルトは1650年に死んだ。」というような1回きりでかつ客観的なものについて言います。


次に前過去ですがこれは単純過去と一緒に使います。

前過去の「」は、この単純過去の動作のすぐ「という意味です。よって、「〜してすぐに」というような接続詞と一緒に用いて使われます。

たとえば、「彼は朝ごはんを食べるとすぐに出て行った。」

‘Il partit dès qu’il eut mangé le petit déjouner.

これは、「彼は出て行った」という事実が1回きりの客観的な事実のとき単純過去を使い、「彼は朝ごはんを食べた」というのはその単純過去の動作の直前に行われているので前過去を使います。

日常で使うもの

さて、いよいよ日常で使うものの説明です。

以下の3つの時制の説明をします。

  1. 動作が完了していない半過去
  2. 動作が完了した複合過去
  3. 過去からみてさらに過去の大過去

動作がまだ完了していない半過去

これは動作が完了していないときに使う表現です。

半過去はフランス語で imparfait ともいうように、その動作がまだ「不完全」であるということです。

では動作が不完全とはどういうことでしょうか。

具体的には、以下の2点です。

  1. 動作が継続中のもの
  2. 過去に習慣だったもの

継続中

簡単に言うと、まず「継続中」ということです!

たとえば、

  • 16歳だったとき、
  • 学生だったとき、
  • 料理をしていたとき、

などです。

これらの動作は、基本的に継続して行われるものです。

16歳の期間が一瞬の人もいませんし、学生時代が一瞬の人も、料理をするのが一瞬の人もおそらくいないでしょう。

このように時間的に幅を持つものは、半過去が使われます

上で出した例と対応するようにフランス語で言うならば、

  • Lorsque j’avais 6 ans,
  • Quand j’étais etudiant,
  • Quand tu cuisinais,

このように言います。

過去の習慣

次に、過去に「習慣」となっていたものは半過去を使います。

たとえば、

  • 毎日学校に通っていたのも、
  • 朝6時に起きていたもの、
  • ラーメン屋で働いていたのも、

すべて過去の習慣であり、どれか具体的な一点を指しているわけではありません。

よって、このような時も半過去を使います。

Quand j’avais 10 ans, j’allais à l’école tous les jour.

(わたしが10歳だったとき、毎日学校に行っていました。)

動作が完了した複合過去

次に複合過去について説明します。

これは一番使う過去の時制です!

これは日本語で言う「〜〜した」という過去の表現で使います。

たとえば、

  • 昨日友達と会った
  • アイスを食べた
  • 映画に行った

などです。

もちろん過去にアイスを食べた、という終わったことを話す時に使うもので、食べている最中に起きた出来事を話す時は、アイスを食べるという動作が完了していないので半過去です

とにかく過去の時制で何か話すことがあれば、複合過去を使う場合が多いですので、「〜〜した」と日本語でいう時はこれを使うと覚えておきましょう。

現在完了

追加で覚えておくべきは、現在完了の意味でも使います。

簡単にいうと、以下の2点ですね。

  • 〜〜したことある?という経験
  • もうすでに〜〜した?という完了

さらに過去の大過去

これは過去のある点から見て、さらに過去の地点を指しています。

たとえば、「わたしが学校に行った時、一時間目が終わっていた。」です。

これはまず、わたしが学校に行ったのが過去のことなので、複合過去で言います。

そして、そのときにはすでに1時間目は終わっていたので、学校に行ったときよりもさらに過去のことになります。

このように複合過去と用いられることが多く、話している複合過去の地点ですでに終わっている出来事を話すときは大過去を使いましょう!

以上が簡単ではありますが、フランス語の過去時制の説明です。どんなときに使うのか、という点のみを話しているので、活用やさらに細かい文法などは他で確認しましょう!

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