今回の記事では、前回の記事(avoir+無冠詞名詞)に引き続き、超超超基本動詞avoirに関する熟語表現を見ていきたいと思います。
今回とりあつかうのは、
「avoir+l’air+形容詞」
という表現で、日常での使用頻度がとても高いです!
難しい表現ではないけれどとても便利に使えるので、しっかりマスターして会話に取り入れていくことをおすすめします。
それではさっそく見ていきましょう!
意味と使い方
今回の熟語は、さっそく意味と例文を提示して解説しましょう!
【avoir+l’air+形容詞】
〜〜(形容詞)のように見える
(例)Il a l’air content. 彼は満足そうだ。
このように、断定はできないけれどそんな感じがする、というようなことを言いたい場合の表現です。
以下で他にもいくつか例を挙げておきましょう。
- Elle a l’air contente. 彼女は満足そうだ。
- Ce stylo a l’air utile. このペンは便利そうだ。
- Ces gâteaux ont l’air bons. このケーキはおいしそうだ。
これでだいたいの意味はつかめたでしょうか。
airの単語の意味
ここで念のため、ついでなのでairの単語の意味を理解しておきましょう。辞書を引くと主に3つの意味が出てきます。
- 1つ目は、空気や風や空という意味。そこから派生して、雰囲気。
- 2つ目は、様子・外観・態度・表情。
- 3つ目はあまり関係ないですが、旋律・メロディー。
ここで重要となるのは、様子や態度といった意味でしょう。その点でも、空気という元の意味も関係していると言えます。
先ほどの例で見ると、Il a l’air content.は、満足げな空気感や雰囲気、そういう様子を持っているという意味です。
彼は、contentな空気に包まれているんでしょう。
そのようなイメージを持つと、「彼は満足そうに見える」という意味もスッキリ理解できますね!
おまけの雑談
l’airという単語には「メロディー」という全く関係ない意味もありましたが、フランス語ではこんなことわざがあります。
L’air ne fait pas la chanson.
どんな意味か想像できますか?
直訳すると、メロディーは歌ではない。
つまり、
- メロディーという曲の雰囲気
- 歌の歌詞
は異なるという意味です。
たしかに、ポップな曲調のわりに結構ゲスい内容の曲もありますからね。
これ、日本語でいうと、
日本語で言うと、「人は見かけによらない」。オモシロイ表現ですね!
みなさんも、見た目は優しそうに見えてもヤバイ人には気を付けましょう。中途半端にヤバイ人は見た段階でわかるときもありますが、本当にヤバイ人は案外ヤバイ雰囲気を放っていません。
文法上のポイント
この表現の、文法上のポイントはただ一つ!
性数一致です。
この言葉を初めて聞いたという人やあまり理解できていない人はここから勉強しましょう。
これは結論から言うと、l’air のあとの形容詞はavoirの主語に性数一致します。
airという単語が男性名詞で、形容詞はそのうしろからかかっているのですから、男性形でいいように思えますがここは要注意です。
Il a l’air content. Elle a l’air contente. です。
形容詞以外のもの
ここまで説明を簡潔にするために「avoir+l’air+形容詞」にまとめて説明しましたが、これは形容詞だけで使えるものではないんです。
「avoir+l’air de 動詞の不定形」でも同じような意味で使えます。
Il a l’air de s’ennuyer. 彼は飽きちゃったみたいだ。こんな感じです。
ぜひこの表現をマスターして、会話でも作文でも実際に使っていってみてください!それでは引き続きフランス語の勉強頑張っていきましょう!